君の膵臓を食べたい②

次は桜良について。

 

本文で全く呼ばれることない桜良は、誰よりも自分の名前を主張してたと思う。なぜか。

 

それは「僕 」に、「志賀くん」にどうおも割れてるかを彼の一言で余計に気にしているからだ。

彼女は最後に

君はわたしを誰のものにもしたくなかったんだろう といった

それは彼が決めたかったから、ではなくて彼女がきめたくなかったから。なのではないか?

 

この小説全編、「僕」で語られるが、本当は彼女の思いも入ってるんではなかろうか。

 

それが明確にかわるのが、名前をいれないでくれといったときであるのだ。

 

日記との差異、もちろんそれはあるのだが、それを含めてプラスマイナスを計算している、作者の策略であろう。

 

名前に触れないでくれ

と言ったとき

この言葉を序盤に出してきたのは著者の策略にまんまとはまっているのだ。

 

わたしもはまったが。

 

名前を出さない表現、もどかしいけども明確に相手を示すことができる表現であり、現にこの小説では、より明確に桜良の気持ちがかかれていく。

 

ではその桜良は、人生をどう思っていたのか考察していきたい。

 

彼女は誰よりも未来をねがった。

彼女は誰よりも明日を信じてた。

 

そんなところではないだろうか。