puzzle ①
puzzle
あらすじ
関根春(せきね しゅん)と黒田志土(くろだ しど)は中年の警察官である。
その2人がある事件を捜査することになる。
死因はそれぞれ餓死 転落死 感電死
身元も不明なその3人と、5枚のワープロで書かれた記事が島には残されていた。
手がかりはその5枚の記事、そして遺体の1人が志土の同級生だったということ。
一体この島で何が起こっていたのか。
【内容詳細・感想・考察】※ネタバレ
まず、恩田陸さんについて
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1964年生まれ 女性
「六番目の小夜子」でデビュー
代表作に
「球体の季節」
「不安定な童話」
「三月は深き紅の淵を」(これは読んだことがあってとても好きな作品)
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この本は
Ⅰ piece
Ⅱ play
Ⅲ picture
の章があり、まずⅠは事件の記事が2つ、謎の記事が5つ記載されている。
物語ではなく、ただの記事の羅列。
1つめの記事は 8月31日に長崎県西彼杵郡沖の無人島、鼎島で3人の遺体が発見されたことが書かれている。3人の身元、死因は不明で、3行ほどの短い記事。
たぶん新聞に載っていても見落としてしまう程度のもので、この時点では事件の奇妙さ、複雑さはわからない。
ちなみに鼎島は実際にある島ではなく作中オリジナル。モデルは軍艦島(らしい)
2つめの記事は、「オランダ人伝説」に関する記事。
オランダ人伝説とは1600年頃に誕生した。要約すると、沈没した船とその船員が呪われ、幽霊となり、海をさまよっている。そして航海中にそれを目撃するとみたものは災厄に見舞われるという伝説。
この記事は、オランダ版とドイツ版での伝説、そして実際に目撃した二人の人物の記述とその後が記載されており、よりリアリティを感じさせる。
3つめの記事は映画「星々の彼方への旅」の製作発表の記事。
「星々の彼方への旅」というのは1965年2月23日時点の仮題で実際には「2001年宇宙の旅」という題名(原題: 2001:A Space Odyssey)でアメリカのスタンリー・キューブリックによって製作、1968年4月6日に公開された。
原作、脚本はスタンリー・キューブリックとアーサー・C・クラークの共同執筆。
映画のあらすじ
2001年、月には恒久的な基地が建てられ、人類は火星に足を踏み入れる時代。人工知能HAL9000型コンピューターと乗組員5人は木星探索を行っていたが、船に不具合が起き、乗務員は原因と思われたHALの思考部分停止を試みるがそれを察知したHALに殺害される。唯一生き残った船長のデビット・ボーマンはHALの思考部を停止させ、木星探査の真の目的(月で発掘された謎の物体、通称モノリスの調査)を知る。そして単独で探査を続行させ、モノリスと遭遇、そして人類を超越した存在へと進化を遂げる。
記事中ではこのあらすじに関しては詳しく触れられておらず、キューブリック自身のコメントが大半を占めている。
私も今これを書くまで、映画の内容が物語に大きく作用しているとは感じなかった。が、今大変なことに気づいてしまった。これは最後の2行の伏線だった。(と考えるとものすごくすっきりする。)最後に記載したいからこれを書き切ることを祈ろう。笑